【第4回(最終回)】スポーツファーマシー®、外に出る薬局が地域と人をつなぐ
第4回|番外編、皆さんへのメッセージ遠藤さんからのメッセージ大きなことから始めなくていいと思っています。一から地域で健康教室を始めよう、と意気込まなくても、まずは地域のイベントに一参加者として参加してみる。そこで人と話して、つながりをつくっていく。それくらいが、最初の一歩としてはちょうどいいのではないかと感じています。私自身も、ヤマガタアスリートラボさんとのご縁から始まり、それが高校での授業につながっていきました。最初から何かをやろうと決めていたわけではなく、地域の中で関わる中で、少しずつ形になっていったという感覚です。スポーツファーマシーⓇも、「スポーツや体づくりのことなら、この薬剤師に聞ける」というような、相談のフックを地域に一つ増やすこと。それくらいの感覚でいいのだと思います。そして、もう一つ大切にしているのは、一人で抱え込まないことです。地域の方が健康の悩みを一人で抱え込まなくていいのと同じように、薬局もすべてを背負う必要はありません。地域には、医療機関も、行政も、スポーツ団体も、学校もあります。お互いに頼り合える関係をつくっていくことが、結果的に地域の健康を支える力になっていくのだと思います。それぞれの地域に、それぞれのご縁があります。できる形から、少しずつ関わってみていただければうれしいです。池田さんからのメッセージスポーツファーマシーⓇや地域連携に興味を持っている方には、ぜひ一歩、つながってみてほしいと思っています。完成形を目指す必要はありません。できるところから関わってみる、声をかけてみる。それだけで、見える景色は変わってきます。私自身、山形で活動する中で実感しているのは、「地元」というフィールドの強さです。地域に暮らす人や、地元で活動している人とつながることで、思ってもみなかった形で取り組みが広がっていくことがあります。スポーツファーマシーⓇという名前がついているからこそ、スポーツをきっかけに人と出会い、一緒に何ができるかを考える時間が生まれる。薬局同士、地域団体、学校、アスリートなど、立場の違う人たちが関わることで、新しい価値が生まれていくと感じています。正しい情報に出会える場所が地域にあることは、競技者にとっても、そうでない人にとっても大きな安心になります。「何かあったら、あそこに聞いてみよう」そう思える場所があること自体が、地域の健康を支える土台になるのではないでしょうか。まずは、小さな一歩で構いません。人とつながることで、きっと次の可能性が見えてくると思います。 スポーツファーマシー®登録制度とは (https://sportpharmacy.jp/)スポーツによる人々のウエルビーイングの促進を担う地域の拠点として、薬局をスポーツファーマシーとして位置付け、スポーツファーマシー®を通じて、スポーツと健康に関する情報を地域の方に提供することにより、子供から高齢者まで、健康のためのスポーツから部活動や競技スポーツまで、すべての人がスポーツによる豊かな生活を享受できる社会の実現を目指しています。編集部よりインタビューの最後に、遠藤さん、池田さんからお話しいただいた「薬剤師の皆さんへのメッセージ」を、言葉として残しています。連載では、「薬局は地域と人をつなぐ場所になり得る」という考え方をお伝えしてきましたが、ここでは編集の解釈を加えず、先生方が現場で感じていること、大切にしている姿勢を、そのまま受け取っていただければと思います。忙しい日々の中で、ふと立ち止まったとき、あるいは「自分の薬局では何ができるだろう」と考えたくなったときに、いつでも読み返してもらえると幸いです。この記事のもとになったインタビューは、セミナー形式の動画として現在準備中です。公開まで今しばらくお待ちください。